2026/10/14 22:15

万華鏡「あわい」。 今日はこの作品名について、少しだけお話ししたいと思います。
■「あわい」という言葉について
「あわい」は、古い日本語で"ものとものとのあいだ"や"境目"を表す言葉です。
私がこの作品で使いたかった「あわい」は、はっきり線を引ける境界というより、色と色が混ざり合いながら少しずつ変わっていく、グラデーションのような感覚に近いものでした。
■5月に届けたかった光
新しい生活に少し疲れが出たり、張りつめていた気持ちがふっとほどけたりする5月。
自分でもうまく言葉にできない気持ちや、整理しきれない感情がある時に、今まで歩んできた道のりをそっと照らしてくれるような万華鏡になれたら。
そんな想いから制作を始めました。
淡いミントグリーンやピンクの色合いから、「淡い」という印象を持たれる方もいるかもしれません。もちろんそのやわらかな雰囲気も、この作品の大切な一部です。
でも、「あわい」という名前は、色の淡さだけから付けたものではありません。
■万華鏡と心が触れ合う場所
万華鏡の中にあるのは、色とかたち、そして光だけ。
けれど、そこに覗く人の記憶や感情が重なった瞬間、その人だけの景色が立ち上がる。
その、万華鏡と心が触れ合う場所にあるものを、私は「あわい」と呼びたいと思いました。
分かりやすく説明しきれる名前ではないかもしれません。
けれど、覗いた人の中で少しずつ意味が立ち上がっていく万華鏡には、その余白を含んだ名前が似合うと思ったんです。
